チラシの集客が落ちた理由。今すぐ変えるべき広告の考え方
北辺 佑智
「来てください」では動かない時代
これまでチラシや看板で「お店にぜひお越しください」と販促をしてきたけれど、最近その反応が落ちてきた――そう感じる方も多いのではないでしょうか。私自身がこれまで関わった多くの現場でも、同じ悩みを聞いてきました。
今のお客様は、ただ「来てください」と言われて動くのではありません。私が支援してきた現場でも、お客様の行動は確実に変わっています。
お客様はまずスマホで情報を調べる
どんな店なのか、どんな人がやっているのか、雰囲気は自分に合いそうか。お客様は短い動画や写真を見て「ここなら失敗しないだろう」と感じて、ようやく足を運ぶ時代です。
特に初めてのお店やサービスの場合、
「行ったけれど期待と違ったら嫌だな」
「無駄な時間やお金を使いたくないな」
という心理が強く働きます。

広告は「安心して選べる理由」を届ける役目
「〜の販売をしています。ぜひ来てください」
そんな曖昧なサービス紹介で、思うような成果が出なかった経験はありませんか?
お客様はチラシ1枚だけでは動きません。候補を比べるときの材料が足りないからです。広告はただ「来てください」と伝えるのではなく、「ここに行けばこんな体験ができる」「他と何が違うのか」を写真や動画、具体的な言葉で届ける必要があります。
今、広告で大切なのは「体験の先出し」
これからの広告は、お店の存在を知ってもらった後、必ずネットやSNSで「ここに行けばこんな体験ができる」というイメージを見せることが求められます。その中でも動画は非常に強い武器になります。
商品の魅力、店内の雰囲気、スタッフの人柄を30秒ほどのショート動画にして、来てほしいお客様に届けることで、「行ってみたい」と感じてもらうきっかけをつくります。
次回は、実際に現場でどんな流れで取り組むと良いのか、具体的な方法をお伝えします。

執筆者:北辺 佑智(きたべ ゆうち )
株式会社FUNE 代表/コンセプトクリエイター。
全国50以上のブランドや店舗の立ち上げ・再生に携わり、
「現場に根ざしたブランディングとマーケティング」を強みに、
中小企業や地域事業者の伴走支援をワンストップで行う。
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この記事の執筆者
ブランディング
プロダクト開発サポート
北辺 佑智
株式会社FUNE 代表取締役
株式会社タビノネ 創業者/株式会社クーバル 社外執行役員/株式会社Propage 取締役
NPO法人でのフェアトレード支援事業を経て、2017年2月「珈琲焙煎所旅の音」を開業。2019年たった一坪の珈琲店「MAMEBACO」を開業し、FC展開から1年で全国6店舗へ拡大。
地域に根付くブランド作りを基軸とした店舗展開と、就労支援施設の運営、全国で30施設以上のプロデュースや事業開発・起業支援を多数行う連続起業家。