「マーケティング初心者でもできる!4P分析の進め方と売上アップのコツ」

北辺 佑智

北辺 佑智

「マーケティング初心者でもできる!4P分析の進め方と売上アップのコツ」

「毎日SNS投稿しているのに、全然反応がない…」「チラシを配ってもお客さんが来ない…」「自分の商品の強みを頑張って伝えているはずなのに、響いていない気がする…」こんな悩み、ありませんか?僕自身、現場で多くの経営者の方から同じ声を聞いてきました。頑張っているのに結果が出ない。それは努力の方向がズレているからかもしれません。そのズレに気づくための基本フレーム、それが4P分析です。

4P分析は「事業がうまくいかない理由」を明確にしてくれる

とにかく「発信の量を増やそう」「値段を下げれば売れるはず」と感覚で動くと、むしろ悪循環になることがあります。なぜなら、そもそもの売れない理由が別にあるからです。4P分析は「商品(Product)」「価格(Price)」「販売方法(Place)」「告知方法(Promotion)」の4つの視点からビジネスを見直す道具です。まず立ち止まって何がズレているのかを見極める。それが、次の一手を正しく選ぶカギです。

4Pのそれぞれを「現場でよくある失敗」から理解する

  • Product(商品): 「良い商品だ!」と自信があっても、お客さんの求めているものとズレているケース。例えば「最新機能てんこ盛り」なのに、ターゲット層はシンプルで安価なものを探していた…なんてことも。
  • Price(価格): 安くすれば売れると思い込み、値下げしすぎて利益が消えるパターン。値段の理由や価値が伝わらなければ、選ばれません。
  • Place(販売): 自分の都合で売り方を決め、お客さんが買いやすい場所・方法になっていない例。高齢層の多い地域で「若年層向けのサービス・商品を展開」で機会損失、など。
  • Promotion(告知): 発信量だけ増やし、誰に何を届けたいのかボヤけてしまう。量より「相手に届く質」が大事です。

4P分析の進め方(ステップ)

4P分析は特別なツールも資格も必要ありません。ノートや紙1枚、スマホのメモでも大丈夫です。以下の流れで進めてみてください。

  1. 用紙を4分割する、または4つの見出しを書く
    「Product」「Price」「Place」「Promotion」とタイトルを書き、空欄を作ります。
  2. 現状を書き出す
    各項目について「今自分は何をやっているか」「どんな売り方・値段・伝え方をしているか」を正直に書きます。ポイントは、うまくいっていることも、モヤモヤしていることも遠慮せずに。
  3. 「なぜそうしているのか?」理由を書く
    「なぜその商品?」「なぜその価格?」「なぜその販売方法?」「なぜその告知手法?」と自分に問い、理由を一言添えてください。
  4. お客さんの目線で見直す
    書いた内容を、お客さん役になったつもりで眺めます。「これ、買いやすい?」「選びやすい?」と問い直します。
  5. 見直したい点に印をつける
    ズレていた・理由が弱かった・お客さん目線で不便だった点に丸をつけ、次の改善のテーマにします。

この作業をするだけで、自然と「次に何を変えるべきか」が見えてきます。プロの支援を受ける場合も、このメモがあれば話が早く、無駄な相談時間が減ります。

4Pは「戦略の前にやるべき棚卸し」

4P分析はマーケティングの小難しい理屈ではありません。むしろ現場の商売人こそ役立つ、事業の棚卸しツールです。これをやらずにSNSや広告のテクニックを学んでも、土台がズレていたら効果は半減します。逆に4Pで「どこがズレていたのか」に気づけると、その後の施策がピタッとお客さんに届くようになります。

私自身も経営の立て直し現場で「まず4Pを一緒に整理する」ことから始めています。それだけで、無駄な広告費を減らせたり、商品や価格の見直しで売上が劇的に変わった事例もあります。

まとめ:いまの悩み、4Pで一度整理してみませんか?

テクニックや流行の手法に飛びつく前に、ぜひ一度「4P」で自分の事業を見直してみてください。商品は誰のどんな課題を解決するものなのか、価格はその価値に見合っているか、届くべき人に届いているか、そして必要な人にちゃんと響いているか。4Pは売れる仕組みを作る土台です。きっと「ここだったのか!」というヒントが見つかるはずです。

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この記事の執筆者

北辺 佑智

ブランディング

プロダクト開発サポート

北辺 佑智

株式会社FUNE 代表取締役
株式会社タビノネ 創業者/株式会社クーバル 社外執行役員/株式会社Propage 取締役

NPO法人でのフェアトレード支援事業を経て、2017年2月「珈琲焙煎所旅の音」を開業。2019年たった一坪の珈琲店「MAMEBACO」を開業し、FC展開から1年で全国6店舗へ拡大。

地域に根付くブランド作りを基軸とした店舗展開と、就労支援施設の運営、全国で30施設以上のプロデュースや事業開発・起業支援を多数行う連続起業家。